沿岸要塞
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函館要塞→津軽要塞
明治33年ロシアを仮想敵国として設置.大正8年函館要塞を吸収した津軽要塞を新設.津軽海峡の両岸に砲台を築いた.昭和18年2月北部軍に編入,19年3月第5方面軍隷下.大きな戦闘には参加せず終戦.要塞施設は爆破解体.
下関要塞
明治28年4月,関門海峡と周防灘の沿岸防備のため設置.のちに朝鮮海峡および小倉市街地の防空を任務とし,関門海峡周辺と玄界灘の島々に砲台を築いた.終戦で廃止.
高雄要塞
昭和12年8月司令部設置.16年9月臨時編成,11月本戦備下令.高雄港の防備に就いた.高雄港が空襲により潰滅したため20年2月に独立混成第100旅団に改編された.
壱岐要塞
大正15年8月司令部設置.対馬海峡および壱岐水道周辺に砲台を築き防衛に従事.昭和20年2月第16方面軍の,4月第56軍の戦闘序列に編入.終戦で廃止.
由良要塞
明治29年7月司令部設置.由良,友ヶ島,加太・深山地区に砲台を設置し紀淡海峡の防備に従事.36年4月鳴門要塞司令部を合併し鳴門海峡も担当した.昭和20年終戦で廃止.
鎮海湾要塞→釜山要塞
明治37年12月猪島・外洋浦砲台が竣工.38年4月司令部設置.以後釜山・鎮海・巨済島に砲台を整備し朝鮮半島南部の港湾防備に従事.大正7年朝鮮軍に編入.昭和17年6月改称.20年2月第17方面軍.終戦で廃止.
東京湾要塞
明治28年司令部設置.湾内の海堡に加え,横須賀軍港,走水,観音崎,久里浜,三崎,房総地区に多数の砲台を整備した.昭和20年終戦で廃止.
宗谷要塞
昭和16年8月司令部設置.9月稚内の宗谷砲台と樺太南端の西能登呂砲台が完成.宗谷海峡の防備に従事.19年3月第5方面軍に編入.終戦で廃止.
対馬要塞
明治20年以降順次整備された砲台を管轄する対馬警備隊司令部を大正9年要塞司令部に改編.戦艦「土佐」主砲塔を設置した豊砲台などが所属.終戦で廃止.
永興湾要塞
明治38年5月司令部設置.日露戦争中に建設された要塞を管轄.対岸の元山市の防備についた.昭和20年2月永興湾要塞重砲兵連隊が改編転出.残置の部隊は直轄の要塞砲兵隊となった.対ソ作戦の後,終戦で廃止.
麗水要塞
昭和15年10月司令部設置.朝鮮軍に編入.朝鮮全羅南道の麗水に設置された臨時要塞.20年2月第17方面軍に編入.終戦で廃止.