[1945年2月25日] 米空母艦載機、関東地方を空襲

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概要

米海軍第58任務部隊艦載機による関東空襲とマリアナのB-29による東京市街地への焼夷空襲をまとめて扱う.艦載機の攻撃は悪天候のため午前中のみとなった一方,マリアナのB-29による東京市街地への焼夷空襲は14時ごろからのため,わずかに時間帯が重複しない.当日は天候が悪く,東京中心部でも積雪があった.

日本側航空部隊

午後のB-29の来襲を察知しており,B-29への要撃を優先した陸軍第10飛行師団は艦載機迎撃を行わなかった.ただし,午後は吹雪のため陸海軍ともに迎撃を実施せず.(渡辺洋二『日本本土防空戦 B-29対日の丸戦闘機』光人社NF文庫(2022))

連合側航空部隊

Task Force 58.1 / 第58.1任務部隊

正規空母3隻(Hornet CV-12, Wasp CV-18, Bennington CV-20)と軽空母1隻(Belleau Wood CVL-24)からなる.関東南西部の目標を攻撃.東京墨田地区への焼夷空襲が計画され出撃したものの,悪天候のため海上投棄して引き返した.(工藤洋三『アメリカ海軍艦載機の日本空襲 - 1945年2月の東京空襲から連合軍捕虜の解放まで』(2018))

Task Force 58.2 / 第58.2任務部隊

正規空母2隻(Lexington CV-16, Hancock CV-19)と軽空母1隻(San Jacinto CVL-30)からなる.関東南東部の目標を攻撃.(工藤洋三『アメリカ海軍艦載機の日本空襲 - 1945年2月の東京空襲から連合軍捕虜の解放まで』(2018))

Task Force 58.3 / 第58.3任務部隊

正規空母2隻(Essex CV-9, Bunker Hill CV-17)と軽空母1隻(Cowpens CVL-25)からなる.関東北西部の目標および中島飛行機太田製作所を攻撃.(工藤洋三『アメリカ海軍艦載機の日本空襲 - 1945年2月の東京空襲から連合軍捕虜の解放まで』(2018))

Task Force 58.4 / 第58.4任務部隊

正規空母2隻(Yorktown CV-10, Randolph CV-15)と軽空母2隻(Langley CVL-27, Cabot CVL-28)からなる.関東北東部の目標を攻撃.(工藤洋三『アメリカ海軍艦載機の日本空襲 - 1945年2月の東京空襲から連合軍捕虜の解放まで』(2018))

Task Force 58.5 / 第58.5任務部隊

正規空母2隻(Enterprise CV-6, Saratoga CV-3)からなる.大規模な攻撃隊は編成せず,電波情報の収集や艦隊の防空に従事.(工藤洋三『アメリカ海軍艦載機の日本空襲 - 1945年2月の東京空襲から連合軍捕虜の解放まで』(2018))

第21爆撃機兵団(21st bomber command)

作戦任務第38号.第73・313・314爆撃航空団のB-29 229機が出撃.東京市街地(第1目標)への投弾172機.最終順位目標への投弾28機.臨機目標への投弾1機.2機が空中集結中に衝突.損傷した1機が帰還後放棄.合計3機喪失.3個航空団合同の初めての攻撃.(小山仁示,『米軍資料 日本空襲の全容: マリアナ基地B29部隊』,東方出版(2018))

日本側艦船

連合側艦船

日本側地上部隊

連合側地上部隊

主な被害地域

東京市街地

東部を中心に東京35区で1.9万戸以上が焼失.死者100名.(東京大空襲・戦災誌 第3巻 軍・政府(日米)公式記録集p184)

証言集・記録本

凡例; ①文献名,②記事名,③著者名,④記事内容,⑤補足事項.

①『東京大空襲・戦災誌 第2巻 都民の空襲体験記録集 初空襲から8・15まで』東京空襲を記録する会(1975)p78
②第一期空襲をうけた人びとの記録 2月25日空襲
④体験記10編.

戦争体験記・回想録

市民らの回想.ただし上述の文献は除く.
凡例; ①文献名,②記事名,③著者名(所属),④記事内容,⑤補足事項.

①倉敷市ホームページ 戦争体験記「伝えたい記憶 ~私たちの戦争体験~」
②東京空襲
③大山陽子(当時13歳)
④神田の自宅での20年2月25日の空襲について.
①『陸軍少年飛行兵の記録 生命若く燃えて』コスモ出版(1974)p266
②電探建設戦記
③冨永照男(当時東部軍情報隊(?)所属)
④松戸飛行場で機銃掃射を受けた.

写真資料

凡例; ①文献名,②記事名,③提供者・解説者名(所属),④記事内容,⑤補足事項.

文献資料

公文書や解説本.
凡例; ①文献名,②記事名,③著者名(肩書),④記事内容,⑤補足事項.